以前ギャラリーのあった目黒は、生まれ育った場所でもあります。
こどもの頃、ギャラリーの前には小さな商店街がありました。
お肉屋さん、お魚屋さん、八百屋さん、銭湯、靴屋さん、お寿司屋さん、パン屋さん、美容室に貸本屋さん。
◯◯銀座商店街という大きな看板の両脇に、白とピンクのプラスチックのぽんぽんの玉が飾られていました。
今はもう商店街はありませんが、そのころの道を歩いてみると、自分の目線が高くなってすごく不思議な感覚です。お店がほとんど無くなってしまって淋しい気もしますが、細い道に並んでいた商店街の思い出は、店の佇まいと笑顔とざわざわとした活気。よくおつかいに行ったその頃の記憶はかなり鮮明です。
こどもの頃なんてかなり昔のことになってしまいましたが、たしかにあったその時間があって今があるんだなあ。いろんなことを自由に感じて楽しんでいた頃。今自分の好きなもの、楽しいこと、美しいと感じるものの原点はこの頃見つけたものや感じたことにあるような気がします。
こどもの頃の記憶を辿る雨の朝。
みなさまにとって良き1日でありますように。